夏休みの多良木町で「たらぎクリエイティブキャンプ」とAIを学ぶ「教員研修」を開催
2026年8月に熊本県多良木町で開催した「たらぎクリエイティブキャンプ2026」と、地元の小中学校の先生方を対象とした「教員研修」のレポートです。
楽しみながらIT技術に触れる!「たらぎクリエイティブキャンプ」
このイベントは、子どもたちに楽しくITに触れてもらい、将来の夢やクリエイティブな思考を育むことを目的として、コワーキングスペース「T_Lab.」で開催しました。今年で7回目の開催となります。
当日はDeNAのエンジニア4名が講師として参加し、子どもたちの体験をサポートしました。会場では、プログラミングゼミ、micro:bit、音楽制作、3Dプリンター、VRといった5つの多彩な体験エリアを順番に巡る、スタンプラリー形式でITに触れてもらいました。

今回はとくに、音楽制作とVRの2つのエリアで最新のAI技術を活用した体験を取り入れました。たとえば音楽制作のエリアでは、子どもたちが思い思いの言葉やイメージを伝えると、講師がAIを駆使してそれに合わせてあっという間にオリジナルのメロディやリズムを作り出してくれます。自分のアイディアがパッと音楽に変わることに驚嘆していました。最終的には、AIが作成した音楽を参考に、自分なりの音楽をコーディングしていきます。みんな夢中になって取り組んでいました。

▲AIを使って音楽の制作
また、VRのエリアでは、専用のゴーグルを覗き込み、広がるバーチャルな世界を大冒険しました。自分が描いた絵を AI を使って立体化し、動かすための骨や関節も AI で作り、仮想空間にキャラクターを登場させて動かします。現実の教室や町の中とはまったく違う立体的で不思議な空間をぐるりと見渡すと、「うわー、すごい!」「あっちに何かある!」とあちこちから歓声があがり、日常ではなかなか味わえない新しい体験に子どもたちはみんな目を輝かせていました。

▲micro:bitを使って思い思いに制作
スタンプを全部集めた後には、射的やスーパーボールすくいが楽しめる縁日エリアも用意し、大盛り上がりの時間となりました。参加した子どもたちのアンケートでも「初めてのプログラミングだったけれどすごく楽しかった」「また次もぜひ参加したい!」といった声がたくさん寄せられました。このイベントは小中学校の夏休みの自由研究と連動しており、その場で多くの作品が提出され、実りあるキャンプとなりました。

▲スタンプを集めたら最後に縁日エリアを満喫
授業と校務の強い味方に。AIを実践的に学ぶ「教員研修」

同じ週には、多良木町の小中学校の先生方を対象として2日間の教員研修を実施しました。
研修の1日目には、ドローンやmicro:bit、MESHなどの機器を使った実践的なプログラミングの授業づくりに取り組みました。ドローンの研修では、農業や災害時の調査など社会でどのようにドローンが役立っているかを学んだ後、先生方ご自身が体育館でプログラミングを使ってドローンを飛ばすミッションに挑戦しました。また、算数の授業を想定してプログラムで様々な正多角形を描いて図形の性質を学んだり、理科の授業に向けて明るさや人の動きに反応するセンサーを組み合わせて電気を効率よく使う仕組みを考えたりと、明日からの授業にすぐ活かせる内容を体験していただきました。先生方ご自身が試行錯誤しながら機器に触れることで、子どもたちがワクワクしながら学べる授業のイメージをより膨らませていただくことができました。

▲実際にドローンを飛ばすミッションに挑戦
そして2日目は、教育現場でも関心が高まっている「AI」をメインテーマに据え、実践的な研修を行いました。 AIの研修では、まず生成AIの仕組みや、個人情報の取り扱い、事実と異なる情報を生成してしまうハルシネーションのリスクなどについて、先生方としっかり確認し合いました。そのうえで、AIを単なる「答えを出す便利な道具」としてではなく、子どもたちの「思考を深める伴走者」としてどのように授業へ取り入れるかを一緒に考えました。たとえば、子どもたちが書いた作文をAIに推敲させて表現の違いを学んだり、調べ学習の際にAIをあえて「反対意見を言ってくれる相談相手」に見立てて視野を広げたりと、具体的なアイディアをたくさん共有し、プロトタイピングまで実践しました。
また、先生方の毎日の業務を少しでも楽にするための「校務支援」という視点からもAIに触れていただきました。保護者の方へのお便りをよりあたたかい表現に校正してもらったり、行事後のアンケートの自由記述をあっという間に分類・分析したりと、さまざまな活用法をご紹介しました。研修の後半では、先生方ご自身が普段の業務の中で「これをもっと効率化したい」という課題を持ち寄り、実際にAIを使って形にする時間も設けられました。Google App Script を使って、自動で定期的に暑さ指数を取得して表示したり、業務で使っているシートを実際に処理したりして、手応えを感じていらっしゃいました。
「ためらい」から「使ってみたい」へ!満足度100%のアンケートから見えた意識の変容
研修後に実施したアンケートでは、ご回答いただいた先生方の100%(「満足」が約86%、「やや満足」が約14%)からご満足いただけたという、たいへん嬉しい結果となりました。さらに、研修内容のわかりやすさについても93%以上の先生方から高い評価をいただいております。
先生方からは「これまでAIを使うのをためらっていたけれど、実際に利用してみてその便利さに気づくことができた」「校務の効率化が進むことで、子どもたちと関わる時間をより多く作れるようになると嬉しく思う」といった素敵なフィードバックを多数いただいています。「アイディアをプログラミングで形にしてくれるなど新しい使い方を知れてよかった」「AIに対する苦手意識がなくなり、今後は頻繁に利用していきたいと思えた」という前向きなご感想も寄せられ、これからの教育現場での変化がとても楽しみになるような研修となりました。
DeNAはこれからも、子どもたちの可能性を広げるIT体験や、先生方をサポートする新しい技術の活用支援を通じて、地域に寄り添った教育環境づくりを応援していきたいと考えています。





