図工や総合的な学習の時間で!プログラミングゼミを活用した授業が次々に!
DeNAは、2015年から横浜市内でのプログラミング教育を小学校や教育委員会と協力しながら推進しております。2020年からの小学校でのプログラミング教育の必修化をひかえ、続々とプログラミングゼミを活用した授業実践がはじまっています。
3年生の図工では乗り物の動きをプログラミング
金沢区にある横浜市立能見台小学校の3年生のクラスでは、図工の単元「ふしぎな乗り物」で、空想の乗り物をプログラミングで動かすことにチャレンジしました。DeNAが協力して実施した授業は、全体で2時間。
まず、担任の後藤大二郎先生から本日のめあてを確認し、今日のゴールを決めました。子どもたちと相談しながら決めたゴールは、プログラミングで乗り物を「○:動かせた」、「◎:思い通りに動かせた」、「花まる:自由自在に動かせた」、という3段階になりました。
早速授業に入りますが、まずは子どもたちは自分の背景と乗り物を重ねて実際にどういう動きをさせたいのかイメージを膨らませます。
十分イメージが膨らんだところで、プログラミングゼミ開発者兼講師のDeNA末廣章介から、プログラミングゼミの使い方について、レクチャーを行います。休憩時間などに他のプログラミングアプリをつかって遊ぶこともあるという児童のみんなはとても飲み込みが早く、レクチャーは30分ほどで終了。
そのあとはそれぞれの作品を仕上げるために、試行錯誤を行います。今回の授業では、DeNAから、あらかじめ乗り物の動きにあったプログラミング例を8通り用意し、児童はそれを参考にしながら、さらに自分の想像した動きに近づけられるように自分で考えてプログラミングを組みます。「ロケット型だからビューンと!」「ちょうちょをイメージした乗り物だからふわふわと」といった絵を描いた時のイメージに近づけるため、キャラクターを動かす速度や配置を工夫しました。
最後にはそれぞれの作品を友達同士で見せ合いました。ゴールへの到達度を先生が尋ねると、元気いっぱいに花まるの「自由自在に動きを組み合わせて工夫」にたくさんの手が上がりました。
4年生の総合では、1年生を楽しませるためのゲームコーナーをプロデュース
都筑区の横浜市立北山田小学校の4年生は、これまで総合的な学習の時間で「紙」について調査し、実際に牛乳パックで紙を作ったり、紙の歴史や原料について調べるなかで、低学年の子どもたちに調べたことを伝える活動をすることになりました。
この日、活動を行う教室の入り口には「4-1ピキオンかみセンター」との張り紙がしてあり、中に入るとゲームセンターのような楽しい音楽が流れています。そして口の字に配置された机にはずらっとタブレットが置かれています。
4年生のプロデュースで、1年生のために紙のことを楽しく学べるゲームコーナーを開いたのです。「紙の歴史」「紙の原料」などのテーマに分かれ、4年生の児童が1人1つずつ紙に関するクイズを考え、プログラミングゼミでクイズゲームをプログラミングしました。また学習の一環で牛乳パックから作った紙や、紙で作ったランプシェードなども展示して、会場内の演出にも凝っています。
準備が整い、教室に入ってきた1年生からは大歓声。最初にアプリの使い方を係りの4年生から説明を受けて、思い思いにゲームを楽しみました。クイズは、正解の数字を入れるもの、タッチするものなど、クレーンゲームのようなものなど、回答方法が工夫されているので飽きずに、たくさんのゲームで楽しんでいました。
作品は、プログラミングゼミのアプリのなかの「くみたてよう」のなかのクイズやクレーンゲームを改造してつくり、制作時間は修正時間を含めて5時間ほど。児童は画像や動き、表記など細かい部分もこだわって制作し、個性が発揮されていました。
ゲームは事前に2年生にも遊んでもらい、わかりにくい点はないかなどを確認しながら修正を加えたとのことです。制作した4年生に難しかったところをたずねると、「1年生がわかりやすいように、難しい言葉をつかわないようにするのが難しかった」「2年生にやってもらったら、やり方がわかりにくそうだったので修正した」といった声が聞かれました。
実は、当日1年生に向けてゲームコーナーを作った教室の中に4年生は担当の4名しかいませんでした。不思議に思い、担任の園田泉先生にお伺いしたところ、「子どもたちが、『ゲームセンターって係りの人はたくさんいないよね、人に説明してもらわなくてもできるのがゲームでしょ?』と言って、部屋の中には係りの人だけいるようにしたんです」と教えてくださいました。なんと残りの子どもたちは隣の部屋から気づかれないようにモニタリングしていたそうです。
子どもたちの活動を見ていると、UX(User Experienceの略、ユーザがサービスを通じて得られる体験)やUI(User Interfaceの略、アプリやゲームの見た目や操作性)を考慮し、作品をブラッシュアップ(Brush Up 作品を磨きあげること)したり、会場全体をプロデュ―スするなど、私たちがサービスを作る過程でも、実際に行うことを自然に実施していることに気づきました。面白いコンテンツを知っているからこそできることで、デジタルネイティブといわれる子どもたちの世代の感度の高さに心底驚きました。
情報専攻の学生による教員向け研修も実施!
北山田小学校では、プログラミングゼミを使った先生向けの研修も行われました。この取り組みは岩崎学園情報科学専門学校の学生の皆さんが、学校の先生方への研修を行う取り組みです。(詳しくはこちらのプレスリリースにて)
学生の皆さんは緊張した様子でしたが、プログラミングの概念やプログラミング教育が必修化された背景などを講義します。普段、情報を専門にされている学生さんたちということで、わかりやすく説明されていました。
この後、実際に先生方が一人一台、タブレットを操作しながら作品を作る体験をしました。プログラミングゼミの特長である絵を取り込む工程では、「こんなに簡単なんだ!」といった声もあがり楽しそうに進みます。その後、プログラミングを組む時には少し悩みながらも、全員プログラムを完成することができました。
このような教員向けの研修や、授業に児童をサポートするような支援は、2018年度末までに、情報科学専門学校の学生1年~4年生のべ80名が参加し、16校で実施予定です。
2020年プログラミング教育必修化にむけて
横浜市内でのプログラミング教育の推進は、横浜市と株式会社横浜DeNAベイスターズ、株式会社横浜スタジアムの4者で締結した、スポーツ振興と地域経済活性化等に向けた包括連携協定「I☆YOKOHAMA協定」における取り組みのひとつとして、横浜市教育委員会とDeNAが協力しながら進めてきました。
DeNAとしては、未来を担う子どもたちに、プログラミングの楽しさを知ってもらい、また教える先生方の支援も含めて、多くの学校がプログラミング教育に取り組めるような環境づくりを続けてまいります。